帯状疱疹予防接種(定期・任意)最終更新日:2025年05月15日
※令和7年度から、65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になりました。
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が出現する病気です。合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。帯状疱疹は、70歳代で発症する方が最も多くなっています。
定期接種の対象者
1. 年度内に65 歳を迎える方2. 60~64 歳でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害があり日常生活がほとんど不可能な方
3.令和7年度から令和11 年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100 歳(※)となる方も対象となります。
※ 100 歳以上の方については、令和7年度に限り全員対象となります。
帯状疱疹ワクチンとは
帯状疱疹ワクチンには生ワクチン(阪大微研:乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)、組換えワクチン(GSK 社:シングリックス)の2種類があり、接種回数や接種方法、接種スケジュール、接種条件、効果とその持続期間、副反応などの特徴が異なっていますが、いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。生ワクチン | 組換えワクチン | |
---|---|---|
販売名 |
阪大微研「ビケン」 | GSK 社:シングリックス |
接種回数 (接種方法) |
1回 (皮下注射) |
2回 |
接種スケジュール |
ー |
通常、2か月以上の間隔を置いて2回接種 ※病気や治療により、免疫の機能が低下したまたは低下する可能性がある方等は、医師が早期の接種が必要と判断した場合、接種間隔を1か月まで短縮できます。 |
接種できない方 | 病気や治療によって、免疫が低下している方は接種出来ません。 | 免疫の状態に関わらず接種可能です。 |
接種に注意が必要な方 | 輸血やガンマグロブリンの注射を受けた方は治療後3か月以上、大量ガンマグロブリン療法を受けた方は治療後6か月以上置いて接種してください。 | 筋肉内に接種をするため、 血小板減少症や凝固障害を有する方、抗凝固療法を実施されている方は注意が必要です。 |
その他に、接種前に発熱を呈している方、重篤な急性疾患に罹っている方、それぞれの予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことが明らかな方等はいずれのワクチンをも接種出来ません。
また、心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患等の基礎疾患を有する方、予防接種を受けて2日以内に発熱や全身の発疹などのアレルギー症状があった方、けいれんを起こしたことがある方、免疫不全と診断されている方や、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方、帯状疱疹ワクチン(生ワクチン、組換えワクチン)の成分に対してアレルギーを起こすおそれのある方等はいずれのワクチンについても接種に注意が必要です。
帯状疱疹ワクチンの効果
生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK 社) | ||
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帯状疱疹に対するワクチンの効果(報告) | 接種後1 年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 | |
接種後10 年時点 | - | 7割程度の予防効果 |
※ 合併症の一つである、帯状疱疹後神経痛に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、組換えワクチンは9割以上と報告されています。
帯状疱疹ワクチンの安全性
ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。また、頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。接種後に気になる症状を認めた場合は、接種した医療機関へお問い合わせください。
主な副反応の発現割合 | 生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK 社) |
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70%以上 | ― | 疼痛* |
30%以上 | 発赤* | 発赤* 筋肉痛、疲労 |
10%以上 | そう痒感*、熱感* 腫脹*、疼痛*、硬結* |
頭痛、腫脹* 悪寒、発熱、胃腸症状 |
1%以上 | 発疹、倦怠感 | そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
他のワクチンとの同時接種・接種間隔
ただし、生ワクチン(阪大微研)については、他の生ワクチンと27 日以上の間隔を置いて接種してください
接種を受けた後の注意点
注射した部分は清潔に保つようにしてください。
接種当日の入浴は問題ありません。
当日の飲酒、激しい運動は控えるようにしてください。
定期接種の対象者
1. 年度内に65 歳を迎える方2. 60~64 歳でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害があり日常生活がほとんど不可能な方
3.令和7年度から令和11 年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100 歳(※1)となる方も対象となります。
※1 100 歳以上の方については、令和7年度に限り全員対象となります。
(注意点)
・定期接種の対象となるのは、経過措置の期間中の1度のみです。
・対象者は誕生日を迎える前でも期間中(令和7年4月1日から令和8年3月31日まで)は接種できます。
・協力医療機関にご予約のうえ接種してください。
・協力医療機関以外での接種を希望される場合は必ず事前にすこやか館までご相談ください。
生ワクチン(阪大微研)
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組換えワクチン(GSK 社) | |
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自己負担額
|
2,600円
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1回あたり6,600円
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助成回数
|
1回
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2回まで
(1回目の接種が助成の条件に一致せず自費等で接種済みの場合も、2回目の接種が助成の条件を満たせば、2回目は助成の対象になります。)
|
定期接種対象者には令和7年4月末に通知を発送しております。
接種を受けれる際には、同封している予診票及び予防接種済証が必要となります。
万が一、紛失等をされた場合にはすこやか館へご連絡ください。
任意接種
接種日当日に50歳以上の方で定期接種の対象者以外の方
(注意点)
・協力医療機関にご予約のうえ接種してください。
生ワクチン(阪大微研)
|
組換えワクチン(GSK 社) | |
---|---|---|
自己負担額
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予防接種に要した費用の2分の1以内の額(100円未満切り捨て)又は4,500円のどちらか低い額を引いた額 | 予防接種に要した費用の2分の1以内の額(100円未満切り捨て)又は10,000円のどちらか低い額を引いた額 |
助成回数
|
1回
|
2回まで
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助成額(上限額)
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4,500円
|
1回あたり10,000円
|
帯状疱疹予防接種協力医療機関(定期・任意)
予防接種健康被害救済制度について
予防接種は、感染症を予防するために重要なものですが、健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が起こることがあります。極めてまれではあるものの、副反応による健康被害をなくすことはできないことから、救済制度が設けられています。
このページに関するお問い合わせ
福祉保健介護課 保健センター(すこやか館)
TEL:0968-78-7171